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理学療法士園部俊晴のブログ

股関節の適合を悪くする2つの条件

股関節の適合を悪くする条件はたくさんあります。

例えばよく言われるのが、屈曲・内転・内旋位、伸展・内転・外旋になることです。

しかしこの知識は重要でありながら、あくまでも術後の脱臼を防止するための知識であって、荷重位での適合を悪くする条件とは少し違います。

疼痛を考えると、荷重位で適合が悪くなる条件を考えることが大切です。

それを踏まえ、臨床的に次の2つのことが大切ですので、そのことを今回は説明しておきましょう。

 

股関節の適合を悪くする1つ目の条件は、『骨盤後傾』です。

図1を見て下さい。

骨盤後傾位では股関節は相対的に伸展位となり、骨頭と臼蓋の適合が悪くなります。

反対に骨盤前傾位だと骨頭が臼蓋にはまり込み、適合が良いと判断することができます。

具体例として、変形性股関節症が挙げられます。

変形性股関節症では一次性と二次性に分けられます。

明らかな原因が特になく発生する股関節症は一次性に分類されます。

先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全を基盤に発症したものは二次性の変形性股関節症に分類され、本邦では一次性よりも二次性の股関節症の症例が圧倒的に多いです。

一次性股関節症では、骨盤後傾位で臼蓋は浅くなっていることが多いため、経時的に中年期以降に変形が増していくといった特徴があります。

一方、二次性の股関節症では、臼蓋が過度に浅く、幼少期から股関節の適合を良くするために骨盤前傾位であることが多いです。

実際に二次性の股関節症の多くの症例では、骨盤前傾位のままトレンデレンブルグ徴候やデュシェンヌ徴候を伴っているといった特徴があります。

 

股関節の適合を悪くする2つ目の条件は、『股関節内転位での荷重』です。

内転位荷重は、臨床的に痛みに関与していることが多いと思います。

図2を見て下さい。

内転位荷重が生じる主な原因は、骨盤の側方移動と骨盤の挙上があります。

臨床的には特に骨盤の挙上が重要で、骨盤の挙上が生じると股関節の適合が過度に悪くなり大腿骨頭前面が露出され骨頭被覆度は低下します。

このような骨盤の挙上、つまりトレンデレンブルグ徴候が生じると、加速をつけて内転位荷重となるため、内転位荷重で負荷が加わりやすい組織との疼痛の関連が大きくなります。

 

具体例として、大腿直筋反回頭が挙げられます。

大腿直筋反回頭は臼蓋の上縁に付着します。

図3のように、内転位荷重が生じると、股関節上方の組織に伸張負荷が加わることになります。

このため、内転位荷重は大腿直筋反回頭の痛みと関連が大きいです。

このように骨盤後傾位や、股関節内転位で荷重負荷が加わると股関節が不安定となり、股関節痛が生じやすい状態になることを知っておくと良いでしょう。

 

実際、股関節の痛みではこの2つに関わる病態が極めて多いです。

このため、今回説明した知識と、この2つのことを改善する治療技術を身に付けてしまえば、股関節の治療に対する糸口が見つかるはずです。

 

このことを参考に股関節に痛みのある症例の動作を観察してみてください。

気付きが多く見つかると思いますよ(^_^)

 

最後に映像にまとめてあります。どうぞご覧ください。

 

 

 

今回も、最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

推薦セミナー

LIVEセミナー/ZOOM【松田現先生】変形性膝関節症に対するPNFの臨床応用

講 師:松田現先生

開催日:2024年7月27日(土) 18:00~21:00

 

概要

【講演概要】
多くの方が苦しんでいる膝痛、特に変形性膝関節症に対して自分たちは何ができるのかを考える時間にします。

膝痛は内側広筋を強化するだけでは全ての症例は良くなりません。また、減量するだけでも全ての症例は良くなりません。

なぜ膝が痛いのか、どの構造物の機能を良くすれば膝痛が軽減するのかを考えながら評価する必要があります。

本セミナーでは私が日頃膝OA患者様に行っている評価方法と、主な痛みの原因に対するPNFを用いた改善方法を紹介します。

明日から膝疾患を診るのが楽しみになる、そんなセミナーにしますのでお楽しみに。

 

【参考資料】

臨床に役立つPNF(運動と医学の出版社)

PNFチャンネル→ https://www.youtube.com/@pnf_channel

応募はこちらから

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https://seminar.ugoitalab.com/event/20240727z/

 

LIVEセミナー/ZOOM【千葉慎一先生】胸郭出口症候群に対する理学療法〜確かな評価から適切な治療を考える〜

講 師:千葉慎一先生

開催日:2024年8月3日(土) 18:00~21:00

 

概要

胸郭出口症候群とは、
腕神経叢や鎖骨下動脈・静脈が斜角筋三角、肋鎖間隙、小胸筋間隙で絞扼されることで、
上肢の痛みや痺れ、握力低下などの症状を発生することを言います。

胸郭出口症候群は基本的に運動療法を中心とした保存療法が行われます。
胸郭出口症候群は神経や血管が絞扼される場所により斜角筋症候群、肋鎖間隙症候群、過外転症候群の3つに分類されますが、現れる症状は各症候群ともに同じです。

したがって、運動療法で治療効果を出すためには、
神経、血管がどの部位で絞扼されているかを判別し、なぜそのような絞扼が起こっているのか、
その理由を探り的確に対処していかなければなりません。

今回の講習会では胸郭出口症候群の病態や評価、運動療法を各症候群ごとに解説します。

応募はこちらから

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https://seminar.ugoitalab.com/event/20240803z/

 

LIVEセミナー/ZOOM【久須美雄矢先生】変形性膝関節症における臨床に多い痛みを改善するための評価と運動療法

講 師:久須美雄矢先生

開催日:2024年8月10日(土) 20:00~21:30

 

概要

皆様は、変形性膝関節症の保存症例にどのようなリハビリテーションを行っていますか?

『痛いのは軟骨がすり減ってるから仕方がない?』

『とにかく膝の力をつけることが大切なので大腿四頭筋のセッティング?』

その結果、全ての患者さんに同じ説明と治療を行なっていませんか?

変形性膝関節症の膝内側部痛は、臨床においても最も多い痛みといっても過言ではありません。

局所的のどこに圧痛部位があるのか?

どのような所見から内側部痛が起こっているのか?

下腿過外旋が内側半月板や内側側副靭帯にどのような影響を与えているのか?

エコー評価や詳細な評価からどこの組織が問題なのかを把握することが重要です。

また、どのようなストレスが加わることで痛みが出現するか全体像を捉えながら行っていく必要があります。

今回、
・変形性膝関節症の病態
・エコーを用いた評価方法(内側半月板と内側側副靭帯)
・具体的な評価と治療方法
をご紹介します。

本研究会は、症例の供覧を特徴として、実際に介入する様子をご提示させて頂いております。

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https://seminar.ugoitalab.com/event/20240810z/

 

LIVEセミナー/ZOOM【財前知典先生】理論的な運動連鎖 vs 臨床で使える運動連鎖

講 師:財前知典先生

開催日:2024年8月17日(土) 17:30~20:30

 

概要

運動連鎖を運動療法や施術、トレーニングに取り入れているセラピストは多くいらっしゃいますが、
なかなか効果が出にくいケースもあるのではないでしょうか?

これには現在提唱されている運動連鎖の矛盾が和ることに起因しています。

本セミナーでは臨床で効果が得られやすい運動連鎖の考えについてお伝えさせていただきます。

到達目標
・理論的な運動連鎖と臨床で効果的な運動連鎖の違いについて理解を深める

・明日からすぐに使える運動連鎖を身につける

・運動連鎖を運動療法にどのように活かす方法を理解する

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LIVEセミナー/ZOOM【勝木秀治先生】初学者のための肩関節疾患のみかた〜臨床でよく遭遇する肩関節疾患の評価と対応〜

講 師:勝木秀治先生

開催日:2024年8月25日(日) 9:00~12:00

 

概要

肩関節の臨床では、多種多様な肩関節疾患に対してリハビリテーションを実施しなければなりません。

そのためには、疾患の特性や病態、患部および患部外の機能解剖学、整形外科的な治療方針などの多くの情報を統合して治療戦略を立てる必要があります。

本セミナーでは、臨床でよく遭遇する肩関節疾患のリハビリテーション治療戦略についてご説明していきます。

<本セミナーで取り扱う肩関節疾患>

・肩鎖関節脱臼・鎖骨骨折・腱板損傷,腱板断裂

・不安定肩関節症(外傷性・非外傷性)

・上腕二頭筋腱炎・脱臼 など

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LIVEセミナー/ZOOM【阿部浩明先生】Pusher現象の機序とアプローチについて 〜阿部先生はこう考えてこう介入する〜

講 師:阿部浩明先生

開催日:2024年9月1日(日) 10:00~13:00

 

概要

Pusher現象(Pusher syndrome, Pusher behavior)は脳卒中後に出現する著しい姿勢定位障害の一つです。この現象は脳卒中全体の10〜15%程度に出現する事が明らかになっています。

前額面上で麻痺側に身体軸が傾斜し、それを修正しようとする他者の介助に対して抵抗するように積極的に非麻痺側の上下肢で床や座面を押してしまう現象を指します。この現象は介助に抵抗してしまうため介助量は著しく増大し、結果的に座位や立位の保持さえ困難となるためリハビリテーションの進行を妨げてしまい、多くのセラピストは治療に難渋してしまうことでしょう。

しかし、この現象をよく知ることによって、セラピストとして設定すべき具体的な治療目標が確立できたり、治療の方針が明確化できるようになると思います。多くの症例においてこの現象は改善していくことが知られていますが、その消失が早い症例ほど予後良好であることがわかっています。つまり、本現象を理学療法士の介入によって早期に改善させることは非常に意味があることなのです。

本現象を理解して治療にあたる上で必要となる、本現象の定義や特徴、評価方法、出現に関わるメカニズム、関連病巣、治療概念そして具体的な介入方法について解説いたします。

【セミナー内容】
●前半 本現象の定義や特徴、評価方法、出現率や回復特性などの疫学について解説します。
●後半 本現象の出現メカニズム、関連病巣、治療概念、介入方法について解説します。

【到達目標】
本現象を正しく説明でき、他の姿勢定位障害との鑑別が自信を持ってできるようになることを目指します。鑑別が正しければ治療プログラムは的確なものになる事が期待できます。またメカニズムを考慮した具体的治療プログラムの選定を行えるようになることを目指します。

【参考資料】
高次脳機能障害に対する理学療法 文光堂 本書籍ではpuhser現象について詳細な解説がなされております。

 

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LIVEセミナー/ZOOM【齊藤正佳先生】1単位で診れる!!鼡径部痛を末梢神経から考える

講 師:齊藤正佳先生

開催日:2024年9月7日(土) 18:00~21:00

 

概要

運動器疾患に関わるセラピストに求められることの一つに、痛みを取り除くことが挙げられます。

鼡径部の痛みも同様ですが、鼡径部の痛みは腰痛や股関節周囲の痛みと関連しあい、広範囲に渡ることがあります。これらの痛みを取り除くためには身体所見と画像所見とから病態を探ることが求められるものの、画像からは病態が得られないこともあり、困ることが多いのも事実です。

しかし、(末梢)神経により引き起こされた痛みと考えれば、腰痛や股関節周囲に幅広く出現していると理解できます。そのため、身体所見では、圧痛だけでなく伸長テストや筋出力などから病態を把握することが極めて重要となってきます。

本セミナーでは、末梢神経障害由来の鼡径部痛について、身体所見の取り方や運動療法の進め方を、症例を交えて紹介します。

【セミナー内容】
●前半
・鼡径部、股関節の機能解剖
・鼡径部、股関節を走行する(末梢)神経

●後半
・機能解剖を基にした評価、運動療法
・症例紹介

【到達目標】
・(末梢)神経障害による鼡径部痛を理解する
・圧痛が認められる理由を理解する
・末梢神経障害に伴う身体所見を知る
・運動療法の進め方を知る

【参考資料】
・お手持ちの解剖学書
・坂 雅之:臨床の疑問に答える軟部組織の障害と理学m療法〜解剖と病態の理解に基づく評価と治療. 羊土社, 2023

 

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LIVEセミナー/ZOOM【山本伸一先生】脳卒中患者の上肢・体幹機能へのアプローチ〜臨床に多い上肢の痛みと動きを体幹との関連から考える〜

講 師:山本伸一先生

開催日:2024年9月21日(土) 18:00~21:00

 

概要

上肢・手の機能アプローチは個別性であることから、それぞれ悩むことが多いと思います。しかし、一方では共通要素もあり、その原則・指針を理解することで介入のバリエーションにつながることになります。

今回の研修会では、これら含めた脳卒中の障害像の基礎理解とともに上肢・手の機能の問題点と介入について整理します。そのうえで脳卒中における肩の痛みの機序から種類等をご説明いたします。それぞれの臨床に活かせていただければと思います。

初めての方でも全くだいじょうぶです。わかりやすく説明いたします。また、これまでに参加された方でもOKです。宜しくお願いいたします。

翌日には実技セミナーを開催します。合わせて受講すれば理解が深まります。
【山本伸一先生】脳卒中患者の上肢・体幹機能へのアプローチ〜臨床に多い上肢の痛みと動きを体幹との関連から考える〜(実技セミナー)

 

応募はこちらから

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https://seminar.ugoitalab.com/event/20240921z/

 

LIVEセミナー/ZOOM【中村尚人先生】側弯症の保存療法について〜SOSORTのガイドラインと日本の現状〜

講 師:中村尚人先生

開催日:2024年9月29日(日) 9:00~12:00

 

概要

側弯症について日本では手術以外のエビデンスは構築されておらず、医療保険で保存療法を積極的に提供する施設はほとんどない。
しかし、海外では2006年にSOSORT(The International Society on Scoliosis Orthopaedic and Rehabilitation Treatment)が設立され、保存療法の可能性についての研究を行い、2016年にガイドラインを作成して、そのガイドラインを準拠する技術を8つ認定しています。残念ながら日本にはこれらの情報が入ってきておらず、一部の患者さんは保存療法のために海外に出ているのが実情です。
今回は、このSOSORTのガイドラインを概説し、またここ10年間側弯症の保存療法に関わってきた臨床的知見をお伝えします。
【内容】
・SOSORTの概説と保存療法のガイドライン
・海外の側弯症治療の現状と日本
・側弯症の保存療法のポイント
・保存療法のエビデンスと課題
・日本で理想的な保存療法を実現するために必要なこと

 

応募はこちらから

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その他の園部企画の講演・セミナー

 

※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。

 

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