代償動作を見極める臨床力! マッスルインバランスからの気づき

あなたは個々の症例に応じた運動療法を考案し、的確に行わせることで、症状の改善を図れていますか?
ただ弱い部分を鍛えるだけの「おきまりの運動療法」を行っているだけでは、症状は改善しません。
今回は、荒木茂先生の新刊『マッスルインバランス改善の為の機能的運動療法ガイドブック』から、私が感じた運動療法を展開するときに重要な3つのことについてお話をします。
症例に必要な運動が分かっていても、効果的なエクササイズとして何をしてよいのかが分からない。
考えても良いアイデアが浮かばないため、とりあえず弱い所を鍛えるようなおきまりの運動療法をいつも行っている。
その結果、運動療法で症例を変えられるという感覚がわかないし、その事実を知らない。
こうしたセラピスト、あなたの周りにいませんか?
かなり勿体ないことですよね?
我々の治療の大きな武器の1つは、何といっても運動療法です。
運動療法そのものが治療になり、さらに治療効果を持続させることが出来ます。
私は、運動療法を展開するときに重要なことは次の3つだと感じています。
それは…
①運動の引き出しをたくさん持っていること
②相手に正確かつ効果的に運動を行わせること
③症状の改善が得られたか確認できること
です。
荒木茂先生の新刊を一読して、改めて私はこの3つが重要だと感じたんです。
理由は、213種類の運動療法の目的や方法、代償動作が視覚的にわかりやすく記載されているからです。
この本に限らず、運動の引き出しをたくさん持っていることは良いことです。
たくさんの引き出しを持っているからこそ、症例に必要でかつ効果的なエクササイズを選択することができます。
同時にたくさんの運動の意味を深く知っていて、代償動作が分かれば、相手に正確かつ効果的に運動を行わせることができます。
もし運動を行わせた結果、疼痛の出る動作の変化や症状の変化を確認できなければ、別の運動が必要になります。
つまり、たくさんの引き出しの中から、代償動作を伴わない運動を行い、それが最終的に症状の改善につながっているかの動作変化を評価して確認する。
この3つが運動療法を展開するときに重要だと感じています。
余談ですが、この3つをいとも簡単に成し遂げる臨床家を私は知っています。
成田崇矢先生です。
これは実際にセミナーを受けてもらえれば分かります。
百聞は一見に如かず。
成田崇矢先生のこう診てこう治す!症例検討/腰痛の評価と治療
2021年3月7日(日)10:00~13:00にZOOMセミナーを配信しますので、その凄みを感じてください。
さて、こうしたことが臨床で行えるようになるためにも、『マッスルインバランス改善の為の機能的運動療法ガイドブック』を手に取って、深く学んでみてください。
実際に読んで、実践を繰り返していくと、運動療法で症例を変えられるようになりますよ(^-^)
発売は12月25日(金)で、すでに書店にも並んでいます。
是非一読ください。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
推薦セミナー
LIVEセミナー/ZOOM【阿部浩明先生】脳卒中患者にみられる “傾く” “押す” “抗う”をあなたはどう考え、どう治療しますか?
◆講 師:阿部浩明先生
◆開催日:2022年5月22日(日)
脳卒中患者にみられる麻痺側への姿勢傾斜、非麻痺側上下肢にて押す現象、さらには傾斜した姿勢を修正するとそれに抵抗する現象としてPusher sydrome(Pusher現象)があります。
この現象は脳卒中全体の10〜15%程度に出現する事が明らかになっています。この現象を伴った場合、介助量は著しく増大し、結果的に座位や立位の保持さえ困難となるためリハビリテーションの進行を妨げてしまい、多くのセラピストは治療に難渋してしまうことでしょう。
しかし、この現象をよく知ることによって、セラピストとして設定すべき具体的な治療目標が立案できたり、治療の方針が明確化できるようになると思います。
この現象の特徴や定義、評価法、出現に関わるメカニズム、関連病巣、治療概念について紹介いたします。【セミナー内容】
●前半 本現象の特徴や定義、評価方法、出現率や回復特性などの疫学について解説します。
●後半 本現象の出現メカニズム、関連病巣、治療概念について解説します。【到達目標】本現象を正しく説明でき、他の姿勢定位障害との鑑別が自信を持ってできるようになることを目指します。鑑別が正しければ治療プログラムは的を得たものになる事が期待できます。またメカニズムを考慮した具体的治療プログラムの選定を行えるようになることを目指します。【参考資料】高次脳機能障害に対する理学療法(文光堂) 詳細にこの現象について解説されております。
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LIVEセミナー/ZOOM【赤羽根良和先生】赤羽根良和先生は胸椎・胸郭の可動域をこう改善する
◆講 師:赤羽根良和先生
◆開催日:2022年5月28日(土)
胸椎・胸郭の可動域を獲得するための座学をお話しさせて頂きます。胸椎・胸郭の可動域獲得は肩関節や頚椎ならびに腰椎の運動療法においてとても重要です。
胸椎・胸郭そのものが疼痛を引き起こすことは臨床では少ないですが、しっかりと理解しておかないと、
各疾患において的確な運動療法を行うことが出来ません。
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LIVEセミナー/ZOOM【工藤慎太郎先生】足関節・足部の「なぜ?」がわかる機能解剖学
◆講 師:工藤慎太郎先生
◆開催日:2022年5月29日(日)
足は唯一地面に接地する部位です。 足底腱膜炎や捻挫後の不安定性、背屈制限など、 日常臨床でよく遭遇する疾患や機能障害も沢山あります。
今回は特にこれら頻繁に見る症例を治すために必要な解剖学と運動学、さらにそれらに基づいた運動療法をお話しします。前半 : 背屈制限
後半 : アーチ障害
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LIVEセミナー/ZOOM【吉尾雅春先生】脳画像の臨床推論〜吉尾雅春先生はこう治療する〜
◆講 師:吉尾雅春先生
◆開催日:2022年6月5日(日)
脳はいろいろな部位同士が神経線維で結ばれて神経回路を形成し,有機的に働くように構成されています.・認知・情動面の制御に関する回路,空間・立体認知に関する回路
・腹側視覚経路や背側視覚経路で説明されるような視覚情報に関わる回路
・言語理解や環境音に関わる回路
・筋活動や運動調節あるいは姿勢制御に関わる回路
・左右半球間の情報交換による有機的システムに関する回路
など,数多く存在します.
その中で視床,基底核,小脳は重要な役割を担っています.
脳卒中になるとそれらの回路,つまり脳のシステムは影響を受けて局所症状にとどまらず,さまざまな病態を示します.
障害されたシステムもあれば,残されているはずなのに過度な抑制によって機能を発揮できていない回路や混乱に陥っている回路がみられることもあります.
そこに戦略が生まれます.
脳卒中患者に合理的,効果的なアプローチを行うために脳画像を活かすことは必須です.
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LIVEセミナー/ZOOM【福井勉先生・園部俊晴先生】皮膚と筋膜の臨床応用
◆講 師:福井勉先生・園部俊晴先生
◆開催日:2022年6月12日(日)
「皮膚テーピングの臨床応用」
皮膚テーピングはユニークな方法ではありますが、臨床的には大変効果的なものであると考えております。皮膚テーピングを行うにあたり、『最近の知見』を述べさせて頂きます。
また、皮膚の動きを臨床的に利用する手技の中で最も簡単な方法をご紹介する予定です。
皮膚の動きを利用したものと筋収縮を用いる新しい方法についてもご紹介させて頂きます。
同時に足部内在筋賦活用靴下についても紹介します。
何卒よろしくお願い申し上げます。
園部俊晴先生(13:20~15:40)
「痛みに対する皮膚と筋膜の徒手療法」
皮膚と筋膜は、主に3つのことに応用できます。
「動きの改善」「拘縮の改善」「痛みとしびれの改善(皮神経)」
このことが理解できると、臨床は画期的に変わっていきます。
なぜならば運動器疾患を診る際、「動き」「拘縮」「痛み」が我々の治療の中核を担うからです。
「動き」を変えることができれば、1人の患者に対して、我々がどの方向に動きを誘導すれば良いのか、それが分かるようになります。
「拘縮」の改善に皮膚や筋膜が関与していることを知れば、特に術後の症例には皮膚と筋膜のアプローチが必ず必要だということが分かります。
「痛み」への影響を理解できれば、これまでよりも痛みや痺れに対する視野が大きく変わることが分かります。
今回の講演は、皆様の臨床の視野を拡げる一助になると思います。
また皮膚と筋膜の操作方法はもちろんこと、私の行っているテーピングも一部紹介いたします。
ぜひご参加ください。
【受講における到達目標】
◆ 皮膚と筋膜の運動学を知った上で、その基本的な考え方と効果を理解する。
◆ 倒立振り子が見られるようになるための練習としてテーピングを応用できることを理解する。
◆ いろんな種類のテーピングがあることを知る。
◆ 皮膚と筋膜の操作が、評価・治療・運動の補助など、幅広く応用できることを理解する。
コラボアンサー(15:40~16:00)
応募はこちらから
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https://ugoitalab20220612.peatix.com/
その他の園部企画の講演・セミナー
※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。
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