術後20年間、力の入らなかった症例
先日、術後20年もの間「膝屈曲の筋力が極端に低下」している症例が来ました。
でも2回目にいらした時、「筋力の左右差がほとんどなくなったんです!」と喜んでくれました(^_^)
今回の症例のように、術後長期間、力が入らなくなったり、可動域が狭かったりする症例は多いものです。
その状態で数年が経過してしまうと、医療者も患者も「もう戻る事はない」と諦めてしまうことが多いです。
でも私は、日々の臨床でこうした症例でも「かなりの確率で改善する事は多い」と感じています。もちろん全てではありません。
ただ、ここで言いたいことは「術後長期間、筋力が弱かったり、可動域が狭かったりする症例でも、まずその原因は何かを突き止めてあげることが大切」と言うことです。
そしてその要因が可逆的か、不可逆的かは別として、原因がわかれば患者も安心するのだと思います。このことは非常に重要で、その後の信頼関係や治療成績に影響を及ぼします。皆さんも是非、このことを念頭に置いて臨床を行ってみてください。
さて、今回の症例に対して私は、次のように考えました。
筋肉が収縮すると言うことは、骨と骨が近づくと言うことです(図A)。
しかし、図Bのように、部分的に癒着や滑走障害が生じると、同じパワーで筋が収縮しても、骨を近づける距離は短くなってしまいます。
これこそが「多くの術後に生じるパワー低下」だと感じています(^-^)
セラピストの多くは「患者の努力が足りない」、とひたすら筋力エクササイズをさせますが、順調に筋力が回復しない場合、それには理由があります。
さらに言うと、たいした努力もしていないのに勝手に筋力のつく場合にも理由があります。
いつも臨床と真摯に向き合い、そして謎解きを楽しむように臨床を行うことで、さらに臨床は深みを増すといつも感じています。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました(^-^)
推薦セミナー
LIVEセミナー/ZOOM【二村昭元先生】セラピストへ伝えたい運動器リハビリテーション に必要な臨床解剖学 -肘関節編-
◆講 師:二村昭元先生
◆開催日:2022年7月3日(日) 10:00~13:00
肘関節の解剖学的理解といえば、従来であれば外側側副靱帯や内側側副靱帯など、
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これらの構造を解析すると、それらの靱帯は周囲筋腱や関節包の一部分を人為的に分離した構造的概念であることが理解できる。[セミナー内容] ●前半の部 肘関節の外側構造を、テニス肘や不安定症と関連から解説する。
●後半の部 肘関節内側構造を、主に野球肘の内側部痛(内側側副靱帯損傷)との関連から解説する。[到達目標] 1)関節構造における靱帯とは何かを理解する。
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LIVEセミナー/ZOOM【齊藤正佳先生】仙腸関節障害の痛みの捉え方と運動療法
◆講 師:齊藤正佳先生
◆開催日:2022年7月9日(土) 17:00~20:00
腰殿部痛の生涯罹患率は高いとされ、我々セラピストも腰殿部痛症例に対して運動療法を実施する機会が多いかと思います。
近年では、画像所見などから病態を捉えられる特異的腰殿部痛が増えたと報告されていますが、必ずしも、そのような症例ばかりではありません。中でも、仙腸関節内病変や仙腸関節外組織の障害による痛み、いわゆる仙腸関節性疼痛はその代表疾患として挙げられます。今回は、仙腸関節外組織の障害による痛みを中心に、評価や運動療法を効率的に実施するためのポイントを提示します。また、仙腸関節性疼痛以外の腰殿部痛に対する評価・運動療法についても一部紹介します。翌日からの臨床に使って頂ける座学となるようお話を進めさせて頂ければと思います。
【セミナー内容】
午前:仙腸関節性疼痛とは何が痛いのかを解剖学的・機能解剖学的に説明した上で、評価・運動療法を紹介します。 午後:仙腸関節性疼痛以外の腰殿部痛も一部提示し、その評価・運動療法について紹介します。
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LIVEセミナー/ZOOM【赤羽根良和先生】赤羽根良和先生は肘・前腕・手関節の有痛性疾患はこう見てこう改善させる
◆講 師:赤羽根良和先生
◆開催日:2022年7月24日(日) 10:00~13:00
前腕や手関節の有痛性疾患について座学セミナーを行います。
なお、骨折などの外傷性についての内容ではありませんので、宜しくお願い致します。前腕や手関節といえば、外側上顆炎やドケルバン腱鞘炎、バネ指が臨床で多くみられます。
このような疾患が多い一方で、整形外科では物理療法や消炎鎮痛剤の投与しかされていないのが現状です。
それは、様々な要因が考えられますが、根本的な治し方が確率されていないことが原因かと思います。
そもそも、これらの疾患はオーバーユースが原因となることが多く、単純なストレッチングは疼痛を増悪させる要因となります。しかし、教科書で載せられている多くは、ストレッチングを推奨されています。これでは長引くのも仕方ありません。大事なのは伸ばす部位は伸ばす、そして同筋との滑り、拮抗筋の柔軟性、姿勢の改善が重要となります。
当セミナ-では、この辺りをしっかりとお伝えしたいと思います。当日は宜しくお願い致します。
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LIVEセミナー/ZOOM【
【弓岡光徳先生】歩行獲得に向けた理学療法学的治療アプローチ
◆講 師:弓岡光徳先生
◆開催日:2022年7月31日(日) 10:00~13:00
脳卒中片麻痺患者が正常に近い歩行動作を獲得するためには、臥位・寝返り・起き上がり・座位・立ち上がり・立位などの基本動作の獲得が必要となります。
本セミナーでは、「臥位・寝返り・起き上がり・座位での治療アプローチ」として、重力との関係による筋活動の活性化を行い、立位、歩行へつなげる準備に必要な要素や治療方法について学習します。
具体的には、「テンタクル活動」「ブリッジ活動」「ブリッジーテンタクル活動」、「カウンターバランス」、「腰椎骨盤リズム」、「頭部体幹戦略・上下肢戦略」について理解する必要があります。
その上で、「立ち上がりでのアプローチ」「立位での治療アプローチ」を通じて、歩行の準備を行い、「歩行での治療アプローチ」「階段昇降での治療アプローチ」で、歩行動作・段差昇降動作の獲得を目指します。講義内容
1.臥位での治療アプローチ
2.寝返りでの治療アプローチ
3.起き上がりでの治療アプローチ
1)カウンターバランス
4.座位での治療アプローチ
1)座位・立位・歩行に必要な腰椎骨盤リズム
2)外乱に対する端坐位姿勢維持
3)股関節・足関節・ステップ戦略
(座位バランスと立位バランスの比較)
4)座位でのフォースカップル
5.立ち上がりでの治療アプローチ
6.立位での治療アプローチ
7.歩行での治療アプローチ
8.階段昇降での治療アプローチ
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その他の園部企画の講演・セミナー
※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。
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