研究会の2つの体幹実技講演

「臨床家のための運動器研究会の第1回学術集会」の一般参加の応募を開始しました。
詳細を下記のURLでご覧ください。
http://undouki.com/gakujutsu/gakujutsu-2017-1st/
さて、今回は2人の臨床家を紹介させてください。
先日、臨床家のための運動器研究会の「12月10日(体幹・上肢の運動連鎖と理学療法の展開:財前知典先生)」と「12月17日(体幹機能の運動療法:中村尚人先生)」の2つの体幹に関する実技講演を行いました。
この2つの講演は、正直言って、私にとって想定外の収穫がありました(^_^)
「体幹・上肢の運動連鎖と理学療法の展開」を講演頂いた財前知典先生は、広尾整形外科の副院長であり、私と同じ入谷式足底板のインストラクターでもあります。
講演の内容は驚きを隠せないものがいくつもありました。例えば、「呼吸を変化させる方法」「入谷式カウンター理論の応用方法」「下顎・上顎の考え方」「動作の見方」などについては、具体的な方法だけでなく、財前先生なりの試行錯誤の「経緯」がとてもとても参考になりました。
また、動作を変化させる技術も本物でした(動作の変化が良好なものか、ただ変化しただけか、私の目はごまかされませんので、、、(^_^))。
実際に、講演で話して頂いたいろいろな技術を臨床で試してみましたが、とても役立つものがいくつもありました。
特に、上顎の動かし方は、先日紹介した日本代表のサッカー選手もその変化を感じていました。また、その後に来たリオオリンピックの陸上の選手もはっきり感じていました。
今後、自分の中に取り入れていき、さらに良い反応が出るように私なりの応用と展開をしていきたいと思っています。
「体幹機能の運動療法」を講演頂いた中村尚人先生は、理学療法士でありながら、ピラティスやヨガのインストラクターであり、自分で起業し、人の健康維持に広く貢献している先生です。またそれだけではなく、噛み合わせや合気道、人類学など様々な分野に精通しているのに驚きました。発想がとにかく異端児です!
特に、人類学についてはおそらくリハ業界の中で最も精通している先生だと思います。例えば、「胸骨が何故、2つに分かれているのか」「肋骨の形が猿、類人猿、人で、どうして違いがあるのか」「頸椎の棘突起が動物によってどうして違うのか」など、動物の形態を紐解く思想と、それを臨床で応用する考え方が、とても参考になりました。
また、中村先生の荷重位におけるニュートラルの考え方は、この業界の普遍の定理として誰にも必要な考え方だと感じました。
中村先生とは、講演が終了した4時半ぐらいから7時くらいまで、二人で全くいとまがないほど熱く語り合ってしまいました。彼の思想には、とても共感しましたし、とても刺激を受けることができました。
財前先生も中村先生も、まだ30代の理学療法士ですが、とても尊敬できる存在だと感じました。
こんなに若い理学療法士でこれだけの考え方や、展開ができる人がいるのですから、私もまだまだ頑張らないといけないなと、強く刺激を受けた12月の2つの体幹実技講演でした。
下記は、先日足底板を作成したJリーグの選手です。長崎から来ていただきましたが、とても喜んでいただきました(^_^)
実は、先日紹介した日本代表の小林 悠 選手と、幼稚園から大学まで一緒にサッカーをしてきた親友の仲らしいです。
そんなに長きにわたって、お互いをよく知る関係の親友がいるって・・・うらやましいほどすごいことだなと感じました。
本人の許可をいただいたので写真を掲載します。
また、以下は研究会の講演予定です。是非ご覧ください。
脳卒中片麻痺の観察による臨床歩行分析~分析のための基本と治療への展開~
日時:平成29年1月14日(土)東京都新宿区
<園部のコメント>
今回は弓岡光徳先生をお招きし、「脳卒中片麻痺の歩行分析」をテーマに講演頂きます。
いろいろな先生の歩行を考え方や分析の方法を理解し、治療アプローチまでを考える事は日々の臨床において極めて重要です。
講師の弓岡先生は「ペリー歩行分析 正常歩行と異常歩行 医歯薬出版」の翻訳者の一人であり、歩行の力学に最も精通している一人です。
当研究会自信を持って推奨できる講演です。是非、ご参加下さい。
先着順にて応募受付中とさせて頂きます。あらかじめご了承下さい。
→http://undouki.com/2016/10/cvawalkyumioka/
変形性膝関節症の理学療法(山田英司先生)
日時:平成29年2月11日(土)東京
<園部からの推薦文>
変形性ひざ関節症は、理学療法士において最も基盤となり、そして最も数多く見る疾患の1つです。
それを踏まえ、私の知人に、「膝OAで1番わかりやすく知識と技術を使い伝えられる療法士は誰ですか?」という問いに対して、それは「山田英司先生だと思います」という回答を得ました。これがこの講演を企画した最も大きな経緯です。山田英司先生は、理学療法列伝の第1号を執筆した逸材であり、今後最も注目される理学療法士の1人です。私自身、その考え方や実際の力を見せていただくことをとても楽しみにしています。ぜひご参加ください。
応募はこちらから
→ http://undouki.com/2016/10/kneeyamada001/
LIVEセミナー/ZOOM【中山昇平先生】1人でできるエコー講習会〜下肢編〜
◆講 師:中山昇平先生
◆開催日:2023年11月26日(日) 10:00~13:00
概要
本セミナーの主題
「ひとりでも運動器エコーを使いこなす!」
セミナー開催の主意
私が入職した際,療法士は私だけで,まさに“一人でエコーを用いて練習”していました。そこで悩んだことは,「解剖と超音波画像の違い」,「解剖書の平面を立体的に理解し直すこと」であり,「本当に,この画像で合ってる?」かどうか不安でした。
このセミナーを通して,受講される先生方の悩みを一緒に解決したいと考えています。
セミナー内容
・エコーの設定について
基本操作(ゲイン,深度,ダイナミックレンジ)機能(Bモード,ドップラー,エラストグラフィ)
・1人で画像を見る練習 間違いやすいポイント
画像の特徴(白と黒の違い),正常と疾患の違いor個体差の問題?
画像が見えない=音響陰影,見えないものが見える=音響増強,多重反射など
・1人でエコーを操作する練習 悩むポイント
描出した画像が異なる(ジェルでずれる,身体が動いてしまう)
動態を観察する際の注意点
応募はこちらから
↓ ↓ ↓
https://seminar.ugoitalab.com/event/20231126z/
LIVEセミナー/ZOOM【千葉慎一先生】肩関節の可動域制限と制限因子
◆講 師:千葉慎一先生
◆開催日:2023年12月03日(日) 10:00~12:00
概要
肩関節の動きは複数の関節が協調し一つの機能ユニットとして遂行されます。
肩関節可動域の制限因子は肩甲上腕関節のみに存在するのではなく、機能ユニットを構成する全ての関節に原因が存在する可能性があります。
したがって従来通りの肩甲上腕関節のみに対するアプローチでは可動域制限を改善することは困難であり、機能ユニット全体に対してアプローチする必要があります。しかし、評価で柔軟性の低下が確認された筋などの軟部組織に対するリラクゼーションやストレッチ、体幹や肩甲帯に対しては評価で運動制限が確認された方向への他動運動を正確に行うことで十分に可動域制限を改善することが出来ます。
肩関節可動域制限の治療の際に最も重要になることは、肩関節の運動を理解したうえで、どの関節のどの方向への動きが悪くなっているのか、その動きを邪魔している組織は何なのかを見つけだすこと、つまり評価であり、特別な治療手技はそれほど重要ではないと考えます。
今回の講習会では、まず初めに屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋、それぞれの肩関節機能ユニットとしての動きを説明します。そして、その知識をもとに評価法を説明し、治療例を実技を交えてお話したいと思います。
応募はこちらから
↓ ↓ ↓
https://seminar.ugoitalab.com/event/20231203z/
LIVEセミナー/ZOOM【谷口圭吾先生】エラストグラフィによる運動器ストレスの画像評価と臨床応用の可能性
◆講 師:谷口圭吾先生
◆開催日:2023年12月10日(日) 10:00~11:30
概要
運動器の力学的なストレス評価は病態解明や傷害予防,運動機能の向上等を目的とし理学療法学やスポーツ医科学領域において重要です.
一方,従来の臨床的なストレス評価は定性的な側面が色濃く,定量が困難でありました.弾性率はスティフネスを表す物理量で,近年開発された超音波せん断波エラストグラフィは非侵襲的かつ局所的に生体軟組織の剛性率を捉えられることが認知されつつあります.
力学ストレスと組織スティフネスの関係性は組織を伸長した際の負荷と剛性率の線形関係から示され,筋伸長時の弾性変化は受動張力を強く反映する可能性が報告されています.
本セミナーでは献体の大腿直筋,長内転筋や肩後方関節包を対象とした剛性率−張力関係の実験解剖学的な検討について紹介し,ヒト生体における運動器ストレスの画像評価とその臨床応用の可能性を考える機会としたく思います.
応募はこちらから
↓ ↓ ↓
https://seminar.ugoitalab.com/event/20231210z/
LIVEセミナー/ZOOM【園部俊晴先生、赤羽根良和先生】私の考える膝関節・足関節の理学療法2023
◆講 師:園部俊晴先生、赤羽根良和先生
◆開催日:2023年12月17日(日) 9:00~12:30
概要
私の考える膝関節疾患の見方と理学療法2023:赤羽根良和先生 9:00~10:30
これまで、園部先生と共に膝関節・足関節をテーマにしたコラボセミナーを開催してきました。これまでの講演では、私は主に組織学に焦点を当てた講演テーマをお話ししてまいりましたが、園部先生とのコラボセミナーを通じて、運動連鎖と力学論の考え方から多くの知識を得る機会がありました。
この学びを臨床現場で活用し、膝関節痛の改善に向けて運動連鎖と力学論を応用し実践してまいりました。その結果、2023年のコラボセミナーでは、膝関節痛を改善するために必要な運動連鎖と力学論の考え方に焦点を当て、その重要性についてお伝えしたいと思います。
本講演では、実際の臨床ケースを通じて、私がどのように運動連鎖と力学論を考え、実践しているかについて詳しくご紹介します。
膝関節痛の改善には、組織論だけでなく、アライメントと力学論の考え方も不可欠です。
そこで、今回の講演では、膝関節の痛みを一時的に解消することができても、再発が頻繁に起こるとお悩みの方々に、この考え方とアプローチをお勧めいたします。臨床現場での実践例を交えながら、力学論を活用したアプローチについて詳しくお話しいたします。膝関節痛の改善に向けて新たな視点を提供し、皆さまの臨床実践に役立つ情報を共有できればと考えております。
私の考える足関節疾患の見方と理学療法2023:園部俊晴先生 10:40~12:10
足部・足関節は身体の土台であるため、これに対応できる知識と技術はそのまま膝関節・股関節・腰部の治療に応用できます。伝説的な理学療法士 入谷誠先生が巨人となった背景にも足部・足関節を追求した知見をその他の関節に応用したことにあります。こうしたことも踏まえ、このセミナーでは足部・足関節疾患の評価から治療までを私が実際に診た治療映像を交えお伝えします。
足部・足関節の評価と治療は、組織学的な推論はもちろんのこと、動作分析も含め力学的推論の知識が必ず必要です。
私も、赤羽根先生も、このコラボセミナーは毎年リニューアルし、何度受講しても満足いただけるように改善を繰り返しています。実際に、何度も、何度も受講する人が多いセミナーの1つですし、必ず受講してほしいセミナーでもあります。
【セミナー内容】
● 足部・足関節の臨床推論とは
● 評価と治療の実際
【到達目標】
1. 足部・足関節の評価と治療の流れを理解する。
2.足部・足関節の力学的負荷を理解する。
3.仮説検証作業とは何かを理解する。
コラボーアンサー 12:10~12:30
応募はこちらから
↓ ↓ ↓
https://seminar.ugoitalab.com/event/20231217z/
LIVEセミナー/ZOOM【小野志操先生】小野志操先生の考える腰痛の評価と治療
◆講 師:中山昇平先生
◆開催日:2023年12月24日(日) 10:00~13:00
概要
腰痛とは症状であり、診断名ではありません。
腰痛の発生要因は多岐に渡ります。骨折などの外傷や腰椎分離症などであれば、その要因は明確です。一方で、オーバーユースやミスユースなどを背景にした症状としての腰痛の場合、私たちはその評価に苦慮することとなります。
なかでも、筋筋膜性腰痛という診断名について違和感を感じてなりません。
皆さんは筋筋膜性膝痛や筋筋膜性肩痛などという診断名を聞かれたことは無いでしょう。
私は腰痛の病態は多くの場合、他の関節疾患と同様に、椎間関節周辺組織もしくは仙腸関節周辺組織の拘縮と椎間関節と仙腸関節周辺に機械的刺激が加わることで発生していると捉えています。その根拠は脊椎外科医が椎間関節ブロックもしくは腰神経後枝内側枝ブロックで確定診断をつけるという事実です。
治療においては、腹筋群や背筋強化を主体としたものにエビデンスがあると多く報告されていますが、関節可動域改善→筋力強化→動作改善→症状改善という理学療法の原則を考えた時に、症状発生要因を明確にすることが重要です。「どう治すか」の前に「どこを治すか」を考える必要があります。
腰痛という症状がどのように発生しているのか、画像所見から何を読み解くべきか、理学所見から疼痛発生要因をどう導くのかについてエビデンスを基に私の見解をお話しさせて頂きます。腰痛治療の本質に迫る1日にしたいと考えています。
応募はこちらから
↓ ↓ ↓
https://seminar.ugoitalab.com/event/20231224z/
その他の園部企画の講演・セミナー
※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。
おすすめ記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。