麻痺性疾患の筋機能アプローチ(映像付)
さて・・・、
今回は麻痺性疾患の筋機能のアプローチ
についてお話いたします
脳卒中患者の筋機能を考えるとき
多くのセラピストは
筋機能、つまり随意運動の能力は
神経学的な影響によって決まる
と考えます
もちろん神経学的な影響は大きいですし
神経学的な知識もわれわれは有していないといけません
しかし、決してそれだけではありません
脳卒中患者の場合
「脳が損傷されているから
筋機能がダメなんだ」
と考えてしまったら
我々のすることはかなり限られてしまいます
臨床家として大切な視点は
「だからどうする」
とさらに考えることです
ちなみに私は次の3つのことを考えます
1つ目は、荷重肢位をみて
その筋肉が働ける位置にあるかです
荷重肢位によってどの筋肉が
働きやすいかが変わります
つまり、筋肉が働きにくい位置で
荷重し続けていたら、いつまでたっても
その筋肉は働きにくいままです
「だからどうする」と考えたら
しっかりとその筋肉が
働ける荷重肢位で運動を行うことです
こうした運動学習を反復的に行うことで
筋肉の機能が改善してくることがたくさんあります
あなたはこうした視点で
リハビリを行えていますでしょうか?
2つ目は、近位筋と遠位筋の
連結ができているかです
例えば、下肢(遠位筋)を持ち上げようと思っても
なかなか持ち上がらない症例の場合
遠位筋である下肢の屈筋が弱いから
持ち上がらないとは限りません
それを固定する体幹(近位筋)が
機能していないから持ち上がらない
ということが多くあります
近位筋の機能の問題なのに
遠位筋の機能が高まるように
脚を持ち上げる運動を主体としていたら
この症例はどうなると考えますか??
そして、あなたはこうした視点をもって
リハビリを行えていますでしょうか?
そして最後の3つ目はとても重要です
それは滑走障害です
(イラストはイメージです)
まずはこの映像をみてください。
このように、わずかな時間で
背屈の筋機能が明らかに改善しました
慢性期の脳卒中の患者は必ずと言っていいほど
滑走障害によって筋機能が低下していることがあります
明日以降、実際に目的とする筋の滑走を引き出してみると
「滑走が相当悪くなっている」ことに気づきますよ(^-^)
筋肉が上手く使えていない状態が長く続くと
滑走障害によって筋機能がさらに低下してしまう
このため、実際に滑走障害に対してアプローチすると
「その場で」筋機能が改善する
この3つの視点だけでも
神経学的な影響だけではない
ということが言えるでしょ?
「だからどうするか」という視点で
我々が対応すると様々な発見があります
今回お伝えした3つの中でも特に
「慢性期の脳卒中患者は滑走障害を起こしやすい」
この概念はとても役立つと思いませんか?
これは私が
運動器を主体として診ている
からこそ、言える視点だと思っています
このように多角的にいろんな疾患を見ていると
見えてくるところがたくさんあります
あなたも是非、多角的に捉えてみてください
追伸:
臨床家として大切な視点は
「だからどうする」
とさらに考えることです
とは言っても、
どう考えたらいいかよくわからないあなたに
考え方のヒントとなる情報をこちらでご紹介しています
動きと痛みLab
とくにセミナーは私が
絶対本物だと思う先生しか
お呼びしていません
是非、たくさんのヒントを学んでいただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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LIVEセミナー/ZOOM【中宿伸哉先生】足部障害における理学療法の実際
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足部障害を考える上で切り離せないのが、アーチの構造です。内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3軸で構成されるアーチは、歩行時の推進力に影響するだけでなく、床面からの衝撃を適度に吸収することで、下肢の関節への応力集中を防止します。
アーチの構成は、各足根骨によって形成されます。そのため、各々の骨がどのように動くのかを理解することが必要です。筋や靭帯の緊張によって能動的に動く骨もあれば、隣接の骨から受動的に動く骨もあります。隣接した骨がお互いにバランスよく連動して動くことが求められますが、これらが破綻した時に、どの部分が補うのかで障害の程度が異なります。筋機能によって補うのであれば、筋由来の疼痛が出現する可能性があり、靭帯や関節にストレスが加われば、これらが疼痛の原因になりえます。
足部障害には、足底挿板によるアライメント補正が有効です。一方で、膝関節や股関節のマルアライメントにより、足部への重心移動が変化することによってもアーチ構造に影響します。どちらが効果として有効であるかは、それぞれが相互作用として影響するため、一概に述べることはできません。現に、足底挿板によって膝、股関節のアライメントも補正され、これら周囲の筋力が改善することも珍しくありません。股関節や膝関節の筋力低下が足部障害に影響しているからといって、各々に単発的なトレーニングを安易に行うべきではないと考えます。臨床的には、よいアライメントの中で、いかに筋の発揮能力を高める複合的なトレーニングを行えるかが重要です。理学療法士の役割は、それに影響するであろう足部の疼痛や拘縮改善を適切に行うことです。
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LIVEセミナー/ZOOM【河原忠司先生】臼蓋被覆タイプ別分類を用いた股関節疾患の評価と運動療法~後方部痛を中心に~
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◆開催日:2024年11月9日(土) 19:00~21:00
概要
股関節周囲に出現する症状は多岐にわたり、様々な部位に様々な機序で症状が生じます。
臼蓋の形や大腿骨頭の向き、角度は人それぞれ異なります。これら二つの骨の関係性を筋や神経も含めて評価することが、球関節であり、荷重関節でもある股関節を理解する上で重要な視点だと考えます。
そこで今回、私が臨床で股関節疾患に対して行っている、臼蓋被覆タイプ目線で股関節症状の機序を評価し、治療に結びつける方法を実際の症例を交えてお話します。
《セミナー内容》
前半:変形性股関節症、Deep Gluteal Syndrome(梨状筋症候群の内容が中心)に対する臼蓋被覆タイプ別分類を用いた評価・治療
後半:臼蓋被覆タイプを評価する実際の方法(実技)
《到達目標》
①臼蓋被覆タイプ目線で股関節疾患を理解する。
②梨状筋症候群の発生機序を理解する。
《参考資料》
①お手持ちの解剖学書
②熊谷匡晃:股関節拘縮の評価と運動療法.運動と医学の出版社,2019
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LIVEセミナー/ZOOM【中村尚人先生】ファンクショナルローラーピラティス概説
◆講 師:中村尚人先生
◆開催日:2024年11月17日(日) 9:00~12:00
概要
ファンクショナルローラーピラティス(以下、FRP)は、フォームローラーを用いた日本発のピラティスメソッドです。
ピラティスにはマットとイクイップメントの2通りがありますが、フォームローラーはこの2つのいいとこ取りをしています。マットの手軽さとフォームローラーという道具を用いる利点を兼ね備えています。今回は、FRPの利点と臨床ですぐに使える代表的なエクササイズを紹介します。
《到達目標》
FRPの概要を理解する。ピラティスの歴史やその特徴を理解する。
《講義内容》
・ピラティスの歴史
・FRPとは
・フォームローラーを用いる利点
・臨床で即使えるFRP
・FRP養成コースのご紹介
《参考資料》
「ファンクショナルローラーピラティスでできる104のエクササイズ」
「症状別ファンクショナルローラーピラティス〜アセスメントからフォームローラーを用いたエクササイズまで〜」
「コメディカルのためのピラティスアプローチ」(全てNAP)
FRP公式HP:https://frpilates.com
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LIVEセミナー/ZOOM【工藤慎太郎先生】「なぜ?」がわかる!!臨床に多い痛みを改善するための触診技術~膝・足関節編~座学
◆講 師:工藤慎太郎先生
◆開催日:2024年11月23日(土) 18:30~21:30
概要
臨床に多い膝関節の痛みをみるための触診技術
変形性膝関節症では膝関節伸展制限が問題になる。膝関節伸展制限を改善するためには伸展制限を引き起こす構造を触れて、適切な可動範囲で動かす必要がある。特に、半膜様筋、腓腹筋内側頭、脛骨神経、総腓骨神経が重要になる。一方で、なぜそれらの構造が問題になるのだろうか?我々の関節症に対する研究成果を基に、なぜ問題が生じるか、どう触るか?をお話しします。
臨床に多い足関節の痛みを見るための触診技術
足関節の疼痛が生じる機能障害として、背屈制限がある。背屈制限を診るために必要となるのは、長母趾屈筋の構造に注目して考えている。長母趾屈筋は足関節において最も深層に位置する。どう触れると良いのだろうか?超音波画像に基づいて、触診方法と徒手療法を解説する。また、荷重位での背屈制限を診る際には足部アライメントも重要になる。足部アライメント異常を運動療法で改善させるポイントを解説します。
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※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。
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