インソールの本当の難しさとは?
今年から毎朝、子供たちと一緒にランニングをしています。
運動ができるし、走りながら子供たちとたくさんの話ができるので、毎日楽しみながら行っています。
子供たちにとっても、私にとっても、きっと良い思い出として残ると思います。
子供たちとこんなふうに一緒に運動できるって、最高の幸せですね(^_^)
さて、今回はインソールについてのお話をしたいと思います。
この1年、弟子たちを教育してきて、すごくわかってきたことがあるんです。
それは…
・ただ見せるだけでは、できない
・指導者が「本気で伝える気持ち」がなければ、できない
・本当に理屈通りにその場で変わることを見せなければ、イメージができない
・一つ一つの現象を言語化しなければ、理解できないし伝わらない
・わかること、理解すること、実行できること、これら3つはすべて意味が全く違う
・教える事は学ぶこと
といったことです。
こうしたことも含め、今回は皆さんに「インソールの本当の難しさ」とは何かについてお伝えします。
コンディション・ラボでは、必ず「組織学的推論と力学的推論を組み合わせた治療介入」をしており、力学的推論による治療展開の根幹がインソールです。
このインソールの作製過程をシンプルに述べると、
① 評価
② 削り
③ 調整
の3つになります。
さてここで皆さんに質問です。この中で結果を出すために、1番重要な過程は何だと思いますか?
② 削り
と答えた人は少なくないと思います。
でも違います。
だって削りがうまい事は必要ですが、それだけでは良い方向にも悪い方向にも誘導できてしまいます。
結果を出すために、1番重要な過程は、①評価です。
評価で患者の病態と誘導すべき方向を把握することが、まずはじめの最も重要な入り口といえます。そして、これにより“狙い”を定めた治療ができます。
では次の質問です。
先ほどの3つの中で結果を出すために、1番難しいのは何だと思いますか?
これも
② 削り
と答えた人は少なくないと思います。
でも違います。
結果を出すために、1番難しいのは③ 調整です。
なぜなら、患者の動き、違和感、症状…などから、何が足りないのかを動作の中で見つける能力が必要になるからです。
これが本当に難しいんです。
インソールを長くやっている人なら、「うんうん」と頷いているはずです(^-^)
私は若い頃、2回目以降にきた患者の症状がまだ残っていると、よくはじめから評価をやり直したりしていました。
つまり2回目の状態から『動作分析』だけで問題点を見つけることができなかったのです。
実は私が③ 調整を人前で、自信を持ってできるようになったのは45歳位からです。
(※できるようになったはっきりとしたきっかけはありますが、ここでは割愛します)
今では、弟子たちと動きの中で何が足りないのかを議論しあって、そして最終的に私が足りない部分を指摘し、そして理屈通りにその場で変えてみせます。
これを行っていると私も、弟子たちも、本当の意味の力学的な仮説検証ができるので、お互いが成長できるわけです。
先日開催された入谷式の上級編のセミナーでも、最後に③ 調整を私が全員に行いました。
私のインソールのセミナーでは必ずこれを行います。
理由はこれが1番難しいことでありながら、インソールの本質がたくさん詰まっており、受講生にその本質を捉えて欲しいからです。
もちろん、入谷先生も最後の③ 調整をすべての受講生に行っていました。
受講生が削ったインソールを調整するわけですから、もちろん不十分な点がたくさんあります。そして、習ってもいない難しいパットを出して調整することもできません。
不完全ではありますが、それでも一人ひとりのインソール作成後の状態の中から、動きの不具合・違和感・あたり…など、
全員で確認し、何がおかしいのかを指摘し、そして理屈通りにその場で変えてみせています。しかも最短の時間で行うようにしています。
さて、私の「臨床」「教育」そして「出版の活動」…まだまだ不完全だと感じています。
でも・・・
完全はないとも感じています。
なぜなら、アップル社の天才集団が作ったあのiPhoneですら、常に不完全だからです。
だからこそ今後も「臨床」「教育」「出版」すべての分野で成長だけを重んじ、まだまだ成長していきます。
私の人生、成すべきことがまだまだたくさんあります!
今後も期待していてくださいね(^-^)
推薦セミナー
LIVEセミナー/ZOOM【中宿伸哉先生】足部障害における理学療法の実際
◆講 師:中宿伸哉先生
◆開催日:2024年10月12日(土) 18:00~19:30
概要
足部障害を考える上で切り離せないのが、アーチの構造です。内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3軸で構成されるアーチは、歩行時の推進力に影響するだけでなく、床面からの衝撃を適度に吸収することで、下肢の関節への応力集中を防止します。
アーチの構成は、各足根骨によって形成されます。そのため、各々の骨がどのように動くのかを理解することが必要です。筋や靭帯の緊張によって能動的に動く骨もあれば、隣接の骨から受動的に動く骨もあります。隣接した骨がお互いにバランスよく連動して動くことが求められますが、これらが破綻した時に、どの部分が補うのかで障害の程度が異なります。筋機能によって補うのであれば、筋由来の疼痛が出現する可能性があり、靭帯や関節にストレスが加われば、これらが疼痛の原因になりえます。
足部障害には、足底挿板によるアライメント補正が有効です。一方で、膝関節や股関節のマルアライメントにより、足部への重心移動が変化することによってもアーチ構造に影響します。どちらが効果として有効であるかは、それぞれが相互作用として影響するため、一概に述べることはできません。現に、足底挿板によって膝、股関節のアライメントも補正され、これら周囲の筋力が改善することも珍しくありません。股関節や膝関節の筋力低下が足部障害に影響しているからといって、各々に単発的なトレーニングを安易に行うべきではないと考えます。臨床的には、よいアライメントの中で、いかに筋の発揮能力を高める複合的なトレーニングを行えるかが重要です。理学療法士の役割は、それに影響するであろう足部の疼痛や拘縮改善を適切に行うことです。
本講義では、足部機能の理解と、徒手的治療、足底挿板療法を中心に提示致します。
【セミナー内容】
・足部の機能解剖
・足部アーチの構造と機能
・足部障害の基本的評価
・各足部疾患の病態と治療
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https://seminar.ugoitalab.com/event/20241012z/
LIVEセミナー/ZOOM【岡本光司先生】もう悩まない!坐骨神経由来の複雑な痛みを紐解く〜大腰筋の深層を科学する〜
◆講 師:岡本光司先生
◆開催日:2024年10月26日(土) 18:00~19:30
概要
「いわゆる坐骨神経痛」といえば、梨状筋よりも末梢の病態—そう考える人が多いのではないでしょうか。しかし、梨状筋より末梢の組織に対して理学療法を行ってみても、一時的に改善を認めるも症状が再発する症例を多く経験してきました。
それでは「なぜ、痛みが元に戻るのか?」「何か大切なことを見逃しているのではないか?」この原因を探るため、筋力評価を軸とした理学的所見をとってみると、L5、S1神経根障害を示唆する所見をしばしば認めました。
今回、L5、S1神経根障害の捉え方およびそのアプローチ(大腰筋や多裂筋)をご紹介します。
リハビリ現場での23年間、「いわゆる坐骨神経痛」を診てきた立場で、紆余曲折の末に導き出され辿り着いた、48才シニアPT「オレみたいになるな!失敗から学ぶ【坐骨神経痛の真実】」必見の内容です。
【この講演でマスターして欲しいポイントは・・・】
ズバリ、「理学的所見の本質を理解する」です。理学的所見は病態を教えてくれます。「いわゆる坐骨神経痛」の病態を炙り出すと、やるべき理学療法がおのずと選択されるのです。あなたの理学療法の内容が180°激変します。
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https://seminar.ugoitalab.com/event/20241026z/
LIVEセミナー/ZOOM【河原忠司先生】臼蓋被覆タイプ別分類を用いた股関節疾患の評価と運動療法~後方部痛を中心に~
◆講 師:河原忠司先生
◆開催日:2024年11月9日(土) 19:00~21:00
概要
股関節周囲に出現する症状は多岐にわたり、様々な部位に様々な機序で症状が生じます。
臼蓋の形や大腿骨頭の向き、角度は人それぞれ異なります。これら二つの骨の関係性を筋や神経も含めて評価することが、球関節であり、荷重関節でもある股関節を理解する上で重要な視点だと考えます。
そこで今回、私が臨床で股関節疾患に対して行っている、臼蓋被覆タイプ目線で股関節症状の機序を評価し、治療に結びつける方法を実際の症例を交えてお話します。
《セミナー内容》
前半:変形性股関節症、Deep Gluteal Syndrome(梨状筋症候群の内容が中心)に対する臼蓋被覆タイプ別分類を用いた評価・治療
後半:臼蓋被覆タイプを評価する実際の方法(実技)
《到達目標》
①臼蓋被覆タイプ目線で股関節疾患を理解する。
②梨状筋症候群の発生機序を理解する。
《参考資料》
①お手持ちの解剖学書
②熊谷匡晃:股関節拘縮の評価と運動療法.運動と医学の出版社,2019
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https://seminar.ugoitalab.com/event/20241109z/
LIVEセミナー/ZOOM【中村尚人先生】ファンクショナルローラーピラティス概説
◆講 師:中村尚人先生
◆開催日:2024年11月17日(日) 9:00~12:00
概要
ファンクショナルローラーピラティス(以下、FRP)は、フォームローラーを用いた日本発のピラティスメソッドです。
ピラティスにはマットとイクイップメントの2通りがありますが、フォームローラーはこの2つのいいとこ取りをしています。マットの手軽さとフォームローラーという道具を用いる利点を兼ね備えています。今回は、FRPの利点と臨床ですぐに使える代表的なエクササイズを紹介します。
《到達目標》
FRPの概要を理解する。ピラティスの歴史やその特徴を理解する。
《講義内容》
・ピラティスの歴史
・FRPとは
・フォームローラーを用いる利点
・臨床で即使えるFRP
・FRP養成コースのご紹介
《参考資料》
「ファンクショナルローラーピラティスでできる104のエクササイズ」
「症状別ファンクショナルローラーピラティス〜アセスメントからフォームローラーを用いたエクササイズまで〜」
「コメディカルのためのピラティスアプローチ」(全てNAP)
FRP公式HP:https://frpilates.com
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https://seminar.ugoitalab.com/event/20241117z/
LIVEセミナー/ZOOM【工藤慎太郎先生】「なぜ?」がわかる!!臨床に多い痛みを改善するための触診技術~膝・足関節編~座学
◆講 師:工藤慎太郎先生
◆開催日:2024年11月23日(土) 18:30~21:30
概要
臨床に多い膝関節の痛みをみるための触診技術
変形性膝関節症では膝関節伸展制限が問題になる。膝関節伸展制限を改善するためには伸展制限を引き起こす構造を触れて、適切な可動範囲で動かす必要がある。特に、半膜様筋、腓腹筋内側頭、脛骨神経、総腓骨神経が重要になる。一方で、なぜそれらの構造が問題になるのだろうか?我々の関節症に対する研究成果を基に、なぜ問題が生じるか、どう触るか?をお話しします。
臨床に多い足関節の痛みを見るための触診技術
足関節の疼痛が生じる機能障害として、背屈制限がある。背屈制限を診るために必要となるのは、長母趾屈筋の構造に注目して考えている。長母趾屈筋は足関節において最も深層に位置する。どう触れると良いのだろうか?超音波画像に基づいて、触診方法と徒手療法を解説する。また、荷重位での背屈制限を診る際には足部アライメントも重要になる。足部アライメント異常を運動療法で改善させるポイントを解説します。
応募はこちらから
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https://seminar.ugoitalab.com/event/20241123z/
その他の園部企画の講演・セミナー
※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。
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