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理学療法士園部俊晴のブログ

体幹で重要なローカル筋!その効果的なエクササイズとは?

体幹の筋は「ローカル筋」と「グローバル筋」の2つに分類され、ローカル筋をいかに働かせるかが重要視されています。

(筋の起始や停止が腰椎に直接付着しているものがローカル筋

筋の起始や停止が腰椎に直接付着していないものがグローバル筋です)

 

腰痛患者に対するエクササイズは、「ローカル筋」である多裂筋内腹斜筋(胸腰筋膜に付着する線維)、腹横筋などを選択的に収縮させることを、多くの臨床家が重要視しています。

また、筋肉は筋膜で連結されています。

 

一側の背筋群と腰背筋膜を介し、反対側の大殿筋へつながる筋膜の連結は、臨床的には重要であると考えています。

(このラインは、後斜走スリングと言われています)

 

こうしたことから、上肢と下肢を対側に挙げるクロスモーションエクササイズは臨床でよく行われています。

 

今回は皆さんに、クロスモーションエクササイズの研究で、とても興味深いものをご紹介したいと思います。

図はHand-knee、Elbow-Knee、Elbow-Toeで、左上肢挙上と右下肢挙上を行ったときの筋活動を示しています。

 

この運動の難易度はHand-knee → Elbow-Knee → Elbow-Toeの順に難しくなります。

 

全体の筋活動自体は、Elbow-Toe が最も大きくなります。

 

しかし、注目すべきは筋の活動量ではありません。

 

なぜなら、臨床的には各筋肉の活動比率の方が重要だからです。

 

この研究で注目すべきは、最も難易度の低いHand-kneeにおける筋活動です。

 

上肢挙上側の腹横筋、下肢挙上側の多裂筋の活動比率が最も高くなっています!

 

今回の結果のように、我々が重要視しないといけないことは、筋力エクササイズを行うのではなく、狙いのある筋収縮を行わせることです

 

実際にこれまで優れた臨床家をたくさん見てきました。

 

優れた臨床家と普通のセラピストとの、筋のエクササイズの施行方法の違いとして、次の3つが言えます。

①ただ鍛えるのではなく、どの筋を鍛えるかが明確である。

②その筋を効果的に収縮させる方法をよく知っている。

③その運動がうまくできているか確認できる。

どうでしたか。

 

優れた臨床家と普通のセラピストのでは、同じようにエクササイズさせても、結果が全く違う。

 

その理由が分かっていただけたのではないでしょうか。

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

 

【参考文献】

1)大久保 雄ほか:腰椎Stabilization Exercise時の四肢挙上による体幹筋活動変化.日臨スポーツ医会誌19:94-101、2011、

2)大久保 雄:腰痛におけるcore exerciseの実際.臨スポ一ツ医30:721-726,2013

3)大久保 雄ほか:Prone bridge exercise時の大腰筋を含めた体幹筋活動.第23回日本腰痛学会,東京,2015

4)大久保 雄ほか:腰椎Stabilization Exercise時の四肢挙上による体幹筋活動変化.日臨スポーツ医会誌 19:94-101.2010

推薦セミナー

【中村尚人先生】臨床における脚長差とバランス機能を考える〜臨床での捉え方と実践のための考え〜

講 師:中村尚人先生

開催日:2025年11月15日(土) 17:30–20:30

 

概要

脚長差には「機能性脚長差」と「構築性脚長差」があります。評価方法として立位での骨盤の触診、伏臥位での測定、直接足底板での前屈テスト、歩行評価があります。また機能性の見極めとして、全身のアライメントチェエク、さらには骨格特性の確認など多様な項目が必要です。

つまり、脚長差はTMDやアリスサインなどの項目の結果だけでは判断できない複雑なものです。様々な代償を起こしていますので、臨床的な経験と網羅的な全身評価がないと間違う可能性が高くなります。

今回は、実際の評価現場を見ていただきその奥深さと、ある意味での難しさを理解していただければと思います。脚長差という現象自体も、やはり前進性の評価の中で初めて判断できるという事実を確認してもらえたらと思います。

 

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【岸田敏嗣先生】臨床で使える触診と断面解剖の知識~機能解剖学的視点からの実践アプローチ

講 師:岸田敏嗣先生

開催日:2025年11月24日(月・祝) 9:00–12:00

 

概要

講演内容
●臨床での評価・治療に展開できる超音波解剖と触診
今まで学んだ解剖学は基本的には教科書を中心とした二次元の知識かと思います。その二次元解剖の知識をベースに各自が頭の中で立体的に構築したものを三次元解剖としていることかと思います。中にはご献体にて実際に学ばれた方もおられるでしょうが、また、それも目の前の症例とは一致しません。そんな状況で触診をして評価・治療に展開していく必要があります。エコーを活用した触診も併せて、私が行っている方法とその考え方をご呈示して、その方法と限界をみなさんと共に考えていきたいと思います。

【セミナー内容】
●触診の基礎
触診を行うに当たり、私なりの工夫や注意点などのポイントを呈示します。

●評価・治療への展開
触診の必要性と、できることで可能となる評価・治療への展開について、具体的なものをピックアップして呈示し、今後の勉強の方向性を確認します。

【到達目標】
・三次元解剖学の考え方、学び方を理解する。
・触診の基礎、その重要性と練習の方法を理解する。
・触診の評価。治療への展開を理解する。
・エコー画像の解釈を理解する。

 

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【二村涼先生】”なぜ治らない?”から抜け出す!肘関節の痛みを深掘りする~触診・評価・治療までを網羅する~

講 師:二村涼先生

開催日:2025年11月29日(土) 17:30–19:30

 

概要

肘関節(腕尺関節)は一軸性の関節であり、多軸関節である肩関節などと比較して簡単なイメージを持たれやすいですが、実際には疼痛の原因が不明確なまま漫然と治療されているケースも少なくないです。その原因としては、「内側・外側上顆炎」「靭帯損傷」といった診断名だけでは解決しない痛みや、鑑別が必要な病態が多いことが考えられ、これらに対しては詳細な評価とエコーを用いた組織や動態の可視化が重要だと感じています。
本講演では、肘関節内側と外側の痛みに対して行なっている詳細な理学所見の取り方や、エコーを用いた評価から治療までの一貫した内容を臨床に即した形で紹介します。解剖学・機能解剖学に基づいた評価や治療について自験例を交えてお伝えしますので、症例のイメージもしやすく明日からの臨床に活かせる内容だと思います。

【セミナー内容】
・肘関節の解剖とエコー解剖
・肘関節の痛みに対する評価のポイント(触診、エコー、末梢神経)
・内側部痛に対する評価とアプローチ(症例提示)
・外側部痛に対する評価とアプローチ(症例提示)

【到達目標】
・肘関節の痛みに関与する病態を理解する
・肘関節の痛みに対する評価・鑑別方法とアプローチまでの一貫した流れを学ぶ

 

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【工藤慎太郎先生】1単位で診る!外来痛みシリーズ 運動器疾患の痛みの「なぜ?」がわかる~頚部痛・腰痛 座学編~

講 師:工藤慎太郎先生

開催日:2025年12月7日(日)9:00~11:00

 

概要

頚部や腰部の疼痛に対する理学療法を考える上で大事なことは、疼痛発生部位を明確にするとともに、脊柱機能の改善であろう。中でも、四肢の運動に対して、如何に脊柱が細やかに動き、安定性と可動性を調整しているかを考える必要がある。その考えに基づいて、脊柱の可動性をどう評価するか? 発痛源をどう評価するか?を中心にお話しする。

特に

・上肢、下肢の放散痛を有する症例で何を考える?

・長時間座位で痛くなる症例で何を考える?

・脊柱を安定させるには?

 

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【齊藤正佳先生】あぐら・開排制限はこう解決する! 股関節の可動域を末梢神経から考える

講 師:齊藤正佳先生

開催日:2025年12月13日(土)17:30~20:30

 

概要

あぐらや股関節の開排動作は、股関節屈曲・外転・外旋の複合運動で構成され、日常生活、スポーツで高頻度に要求される動作です。日常診療では、これらの動作が困難な患者を多く経験しますが、その制限因子の一つが痛みです。しばしば、股関節の形態的異常であるFAIや寛骨臼形成不全などが背景にあります。そのため、適切な介入をするためには、まず、股関節内または股関節外のどちらが痛いかを身体所見と画像所見から病態を考えることが極めて重要です。関節内の痛みを疑った場合は、医師による関節内注射の反応を評価することで、病態を明確にする一助となります。関節内の痛みに対する徒手療法・運動療法では、関節内への機械的ストレスを減少させるために、関節包筋の収縮を用いて関節包内の運動の再獲得を図ります。

ただし、例え関節内の病態を疑わせる画像所見があったとしても、注射に反応しないこともあります。さらに、関節内に病態がなくても痛みを訴えることもあります。これらの場合、何が痛いのでしょうか?また、関節内に痛みがあったとしても徒手・運動療法で痛みが改善されることもあります。我々セラピストは、何を治しているのでしょうか?私は、この痛みの一つに末梢神経が関与し、末梢神経の滑走障害などが、あぐら・開排時の痛みや可動域制限を生じさせる可能性があると考えています。

本講演では、

①股関節内または股関節外の痛みについて、解剖学的な知識を知ること
②あぐら・開排動作の機能解剖学的な身体所見の取り方を理解すること
③股関節の機能解剖学に基づいた運動療法の進め方を理解すること

を目標に、実際の患者を交えながら紹介します。

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【吉井太希先生】症状改善から再発予防まで ~頚部障害に対する触診・評価・治療でつなぐ臨床実践~

講 師:吉井太希先生

開催日:2025年12月20日(土)17:30~20:30

 

概要

頚部のアプローチに不安や苦手意識はありませんか?

臨床現場では頭頚部痛や上肢症状を認める症例が非常に多く、これらの症例に対しては頚部を評価して治療する必要があります。
しかし、この評価と治療を行う際には、”触診技術”が問われます。
例えば、上角部痛を呈する症例に対して触診を行い、得られた情報が「肩甲挙筋が硬い」と「肩甲挙筋と後斜角筋間が硬くて筋間に指が入らない」では、どちらが有益でしょうか?
後者においては、末梢神経の知識があると筋間を走行している肩甲背神経を疑うことが可能であり、同神経に対する評価を展開することができます。
その結果、統合と解釈をして肩甲背神経が疼痛に関与していると判断した場合は、肩甲挙筋と後斜角筋間を滑走させるための局所的な徒手操作を実施します。
さらに、これらの筋が再び過緊張位を呈して硬くならないために、胸郭機能や脊椎アライメントの改善を実施します。
以上のように、頚部障害の改善には機能解剖学を踏まえて触診を行い、評価・治療に繋げるプロセスが非常に重要です。

本講演では、以下の①〜③を中心に解説します。

①頚部痛に対する評価と治療
②頚部由来の上肢症状に対する評価と治療
③「①、②」を診るうえで必要な軟部組織の機能解剖と触診のポイント

受講後には頚部の不安や苦手意識を克服し、自信を持って臨床的なアプローチができることを目標とします。
先生方の頚部に対する臨床判断力の構築に貢献できれば幸いです。

 

応募はこちらから

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その他の園部企画の講演・セミナー

 

※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。

 

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