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理学療法士園部俊晴のブログ

外反捻挫後、痛みが取れないバスケット選手!

先日、実業団のバスケット選手が来ました。

この選手は外反捻挫の後、ずっと内果後方に痛みを伴っていました。

診断名は三角靭帯損傷です。

 

問診で詳細に話をうかがうと、動き始めが特に痛いことが分かりました。

特に、踏み込み時の背屈で内果後方に強い痛みが出現するようです。

 

 

さて、あなたはこの症例の病態をどう予測しますか?

 

 

①外反捻挫の後、ずっと痛みが取れない

②痛みは動き始めが強い

③踏み込み時の背屈で内果後方に痛みがでる

 

 

あなたなら、ここまで分かった後、まず、何を評価しますか?

 

 

私ならまず、圧痛を取りに行きます。

 

本当に三角靭帯の痛みかを確認します。

 

三角靭帯を伸張するように後足部を外反し、三角靭帯に触れて押すと…

 

痛みが出ません

 

おや…?

おかしいぞと思い、次に内果後方を押すと圧痛があります。

 

内果後方に圧痛が有り、踏み込みで負担がかかる。

 

なんの組織だと思いますか?

 

後脛骨筋です。

 

ただ後脛骨筋を収縮させるだけでは痛みが出ません。

でも踏み込む動作のように伸長位で収縮させると痛みが出ます。

つまり、伸長位で収縮すると後脛骨筋に疼痛が出ることが分かります。

 

ここまでの評価が、私がよく言っている「第2水準の評価」になります。

 

治療として、足関節の底屈・背屈に合わせて後脛骨筋の滑走を促しました。

 

すると…

 

「その場で」踏み込み動作の痛みがほとんどなくなりました(^-^)

 

その場で痛みを取ることで、組織を断定するまでの評価が「第3水準の評価」です。

 

実際には後脛骨筋の滑走障害でした。

 

だから動き始めで痛かったのです!!

 

痛みが取れた瞬間に、選手を見ると、とても嬉しそう顔で、私と目が合いました。

 

いやぁ~臨床って本当に楽しいですね。

この話が皆さんの臨床のヒントになれば幸いです。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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推薦セミナー

【中村尚人先生】臨床における脚長差とバランス機能を考える〜臨床での捉え方と実践のための考え〜

講 師:中村尚人先生

開催日:2025年11月15日(土) 17:30–20:30

 

概要

脚長差には「機能性脚長差」と「構築性脚長差」があります。評価方法として立位での骨盤の触診、伏臥位での測定、直接足底板での前屈テスト、歩行評価があります。また機能性の見極めとして、全身のアライメントチェエク、さらには骨格特性の確認など多様な項目が必要です。

つまり、脚長差はTMDやアリスサインなどの項目の結果だけでは判断できない複雑なものです。様々な代償を起こしていますので、臨床的な経験と網羅的な全身評価がないと間違う可能性が高くなります。

今回は、実際の評価現場を見ていただきその奥深さと、ある意味での難しさを理解していただければと思います。脚長差という現象自体も、やはり前進性の評価の中で初めて判断できるという事実を確認してもらえたらと思います。

 

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【岸田敏嗣先生】臨床で使える触診と断面解剖の知識~機能解剖学的視点からの実践アプローチ

講 師:岸田敏嗣先生

開催日:2025年11月24日(月・祝) 9:00–12:00

 

概要

講演内容
●臨床での評価・治療に展開できる超音波解剖と触診
今まで学んだ解剖学は基本的には教科書を中心とした二次元の知識かと思います。その二次元解剖の知識をベースに各自が頭の中で立体的に構築したものを三次元解剖としていることかと思います。中にはご献体にて実際に学ばれた方もおられるでしょうが、また、それも目の前の症例とは一致しません。そんな状況で触診をして評価・治療に展開していく必要があります。エコーを活用した触診も併せて、私が行っている方法とその考え方をご呈示して、その方法と限界をみなさんと共に考えていきたいと思います。

【セミナー内容】
●触診の基礎
触診を行うに当たり、私なりの工夫や注意点などのポイントを呈示します。

●評価・治療への展開
触診の必要性と、できることで可能となる評価・治療への展開について、具体的なものをピックアップして呈示し、今後の勉強の方向性を確認します。

【到達目標】
・三次元解剖学の考え方、学び方を理解する。
・触診の基礎、その重要性と練習の方法を理解する。
・触診の評価。治療への展開を理解する。
・エコー画像の解釈を理解する。

 

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【二村涼先生】”なぜ治らない?”から抜け出す!肘関節の痛みを深掘りする~触診・評価・治療までを網羅する~

講 師:二村涼先生

開催日:2025年11月29日(土) 17:30–19:30

 

概要

肘関節(腕尺関節)は一軸性の関節であり、多軸関節である肩関節などと比較して簡単なイメージを持たれやすいですが、実際には疼痛の原因が不明確なまま漫然と治療されているケースも少なくないです。その原因としては、「内側・外側上顆炎」「靭帯損傷」といった診断名だけでは解決しない痛みや、鑑別が必要な病態が多いことが考えられ、これらに対しては詳細な評価とエコーを用いた組織や動態の可視化が重要だと感じています。
本講演では、肘関節内側と外側の痛みに対して行なっている詳細な理学所見の取り方や、エコーを用いた評価から治療までの一貫した内容を臨床に即した形で紹介します。解剖学・機能解剖学に基づいた評価や治療について自験例を交えてお伝えしますので、症例のイメージもしやすく明日からの臨床に活かせる内容だと思います。

【セミナー内容】
・肘関節の解剖とエコー解剖
・肘関節の痛みに対する評価のポイント(触診、エコー、末梢神経)
・内側部痛に対する評価とアプローチ(症例提示)
・外側部痛に対する評価とアプローチ(症例提示)

【到達目標】
・肘関節の痛みに関与する病態を理解する
・肘関節の痛みに対する評価・鑑別方法とアプローチまでの一貫した流れを学ぶ

 

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【工藤慎太郎先生】1単位で診る!外来痛みシリーズ 運動器疾患の痛みの「なぜ?」がわかる~頚部痛・腰痛 座学編~

講 師:工藤慎太郎先生

開催日:2025年12月7日(日)9:00~11:00

 

概要

頚部や腰部の疼痛に対する理学療法を考える上で大事なことは、疼痛発生部位を明確にするとともに、脊柱機能の改善であろう。中でも、四肢の運動に対して、如何に脊柱が細やかに動き、安定性と可動性を調整しているかを考える必要がある。その考えに基づいて、脊柱の可動性をどう評価するか? 発痛源をどう評価するか?を中心にお話しする。

特に

・上肢、下肢の放散痛を有する症例で何を考える?

・長時間座位で痛くなる症例で何を考える?

・脊柱を安定させるには?

 

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【齊藤正佳先生】あぐら・開排制限はこう解決する! 股関節の可動域を末梢神経から考える

講 師:齊藤正佳先生

開催日:2025年12月13日(土)17:30~20:30

 

概要

あぐらや股関節の開排動作は、股関節屈曲・外転・外旋の複合運動で構成され、日常生活、スポーツで高頻度に要求される動作です。日常診療では、これらの動作が困難な患者を多く経験しますが、その制限因子の一つが痛みです。しばしば、股関節の形態的異常であるFAIや寛骨臼形成不全などが背景にあります。そのため、適切な介入をするためには、まず、股関節内または股関節外のどちらが痛いかを身体所見と画像所見から病態を考えることが極めて重要です。関節内の痛みを疑った場合は、医師による関節内注射の反応を評価することで、病態を明確にする一助となります。関節内の痛みに対する徒手療法・運動療法では、関節内への機械的ストレスを減少させるために、関節包筋の収縮を用いて関節包内の運動の再獲得を図ります。

ただし、例え関節内の病態を疑わせる画像所見があったとしても、注射に反応しないこともあります。さらに、関節内に病態がなくても痛みを訴えることもあります。これらの場合、何が痛いのでしょうか?また、関節内に痛みがあったとしても徒手・運動療法で痛みが改善されることもあります。我々セラピストは、何を治しているのでしょうか?私は、この痛みの一つに末梢神経が関与し、末梢神経の滑走障害などが、あぐら・開排時の痛みや可動域制限を生じさせる可能性があると考えています。

本講演では、

①股関節内または股関節外の痛みについて、解剖学的な知識を知ること
②あぐら・開排動作の機能解剖学的な身体所見の取り方を理解すること
③股関節の機能解剖学に基づいた運動療法の進め方を理解すること

を目標に、実際の患者を交えながら紹介します。

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【吉井太希先生】症状改善から再発予防まで ~頚部障害に対する触診・評価・治療でつなぐ臨床実践~

講 師:吉井太希先生

開催日:2025年12月20日(土)17:30~20:30

 

概要

頚部のアプローチに不安や苦手意識はありませんか?

臨床現場では頭頚部痛や上肢症状を認める症例が非常に多く、これらの症例に対しては頚部を評価して治療する必要があります。
しかし、この評価と治療を行う際には、”触診技術”が問われます。
例えば、上角部痛を呈する症例に対して触診を行い、得られた情報が「肩甲挙筋が硬い」と「肩甲挙筋と後斜角筋間が硬くて筋間に指が入らない」では、どちらが有益でしょうか?
後者においては、末梢神経の知識があると筋間を走行している肩甲背神経を疑うことが可能であり、同神経に対する評価を展開することができます。
その結果、統合と解釈をして肩甲背神経が疼痛に関与していると判断した場合は、肩甲挙筋と後斜角筋間を滑走させるための局所的な徒手操作を実施します。
さらに、これらの筋が再び過緊張位を呈して硬くならないために、胸郭機能や脊椎アライメントの改善を実施します。
以上のように、頚部障害の改善には機能解剖学を踏まえて触診を行い、評価・治療に繋げるプロセスが非常に重要です。

本講演では、以下の①〜③を中心に解説します。

①頚部痛に対する評価と治療
②頚部由来の上肢症状に対する評価と治療
③「①、②」を診るうえで必要な軟部組織の機能解剖と触診のポイント

受講後には頚部の不安や苦手意識を克服し、自信を持って臨床的なアプローチができることを目標とします。
先生方の頚部に対する臨床判断力の構築に貢献できれば幸いです。

 

応募はこちらから

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その他の園部企画の講演・セミナー

 

※新型コロナウイルスの影響により、現在会場セミナーは中止しております。
Zoomセミナーは詳細が決まり次第、掲載していきます。

 

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